斯くも詮なき日常に

イギリスに移住した30歳男のブログ

KFCのないクリスマス

「斯くも詮なき日常に」という会心のタイトルではあるが、「読み辛い、覚えにくい、ブログの内容も伝わらない、その上にイギリスの暮らしが退屈だとでも言いたいのか」などと正論をこれでもかと突きつけられ、ささやかな抵抗も虚しく泣く泣くタイトルを変えた次第である。ブログタイトルに自らの名を冠するとはいかにも傲岸不遜な自己陶酔の感があるが、欧米では一般的な事らしい。郷に入れば郷に従うのみである。

 

さて、イギリスに暮らす上で最も重要な一日、クリスマスとボクシングデーが終わった。

親戚一同で食卓を囲み、飲んだり食べたり遊んだり、それはそれは楽しい数日間であった。皆でプレゼントを交換し、入っていたパズルを組み立て、ボードゲームで遊び、チョコレートを分け合った。

私はHollyからHGフルアーマーユニコーンガンダムを、義両親からMGエクシアと犬の散歩セットを頂戴した。夢にまでみたガンプラである。犬の散歩セットには義父がいつも使っている散歩用の杖と同じものが含まれており、義父の手彫りで「Y」と刻まれている。

犬にもプレゼントが与えられた。この数ヶ月をダイエットの為の食事制限で過ごしていた彼女は久しぶりのおやつに半狂乱の喜びで応じ、人々の足元をやや無謀とも思われる速度で縦横無尽にすり抜け駆け巡った。

英国人は大の大人もボードゲームが大好きらしく、デパートや大きなスーパーにさりげなくボードゲームのコーナーが設置されている事が多い。

この日もカルカソンヌやクリベッジ、ビリヤードに似たカロムでしこたま遊んだ。

夕食の後は皆で円になってクリスマスクラッカーの両端を引っ張り合い開封した。中にはジョークの書かれた紙と紙製の王冠、小さなプレゼントが入っており、プレゼントは栓抜きや特大のペーパークリップ、30cmほどのメジャーなど、有用無用の区別なく様々である。義妹はバネとリングを用いた手品を見せ、「英国人は皆、ハリー・ポッターの親戚なのだ」と私に言ってのけた。

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