斯くも詮なき日常に

イギリスに移住した30歳男のブログ

英会話教室、パブ「RED HOUSE」、Food Wanker

天気の悪い事で有名なイギリスだが、ここ一週間は晴れが続いている。

金曜日の昼間、車で20分程度の隣町Lambournへやってきた。英会話教室に参加するためだ。

元教師だったと言う老齢の女性と1時間みっちりとお話をした。日本とイギリスの違うところ、学校のシステム、社畜時代の働き方など。解らない単語が出るたびに身振り手振りで教えてくれたので、とても話しやすく勉強にもなった。

今回は会話だけの教室だったが、より本格的な読み書きの教室もやってる事を教えてもらい、来週の月曜日からはそちらにもお邪魔させて頂く事にした。楽しみである。

 

夜はHollyの誕生日をお祝いして、彼女の家族とパブRED HOUSEへ行った。

このパブは家族のお気に入りの店であり、料理がものすごく美味しい。

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前菜としてコテージパイ(マッシュポテトを皮として使うミートパイ)を、メインディッシュに豚肉のステーキを注文した。美味であった。

惜しむらくは料理の写真を撮れなかった事だが、料理の来るたびに写真を撮るのは、Food Wanker(飯オナニー野郎)的行為であるとして、フォーマルな食卓の前には当該行為を控えている。

かく言う私も以前までは、食前の撮影を必須とする連中に対し、軟弱の極みであると批判的意見を持っていた。よもや自らの言葉によってその首を絞める日が来るとは、夢にも思わなかった。

反省し、開き直り、これよりはFood Wanker的生活様式を楽しみたい所存である。

イギリス書き散らし

イギリスは建物の階数の表記が少々変わっている。

一階が「Ground Floor」、二階が「1F」、三階が「2F」、俺がお前で、お前が俺で。

時間の呼び方も日本人からすると特殊である。

8:10は「10 past 8」、8:30は「Half past 8」ここまでは良いのだが、30分を過ぎると8:40が「20 to 9」、8:50が「10 to 9」というように九時何分前、といった呼び方になる。

 

先日立ち寄ったスーパーのトイレの洗浄ボタン。こちらは直感的でわかりやすい。

イギリスは公衆トイレもコンビニも、自動販売機も少ないため、口渇と尿意に対するマネージメント能力が要求される。頻尿の方、渡英の際は注意されたし。

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スーパー内の寿司バー。買ってはいないので、味のほどはわからないが、とりあえず日本の食べ物が売っていた。インスタントみそ汁や海苔、わさびに豆腐も売られていたので、食的ホームシックに罹っても安心である。

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街並み数点適当に。

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銀行アカウント、円とポンド、外食

今日は銀行のアカウント(多分口座の事)を作るために、近くの街Marlboroughへやって来た。

ずっと「イモーゥブラァ」と発音していたが、よくよく見るとどこにもイの音などついていなかった。改めてHollyに発音を確認すると「モーゥブラァ」だそうな。それでも伝わっていたのだから、不思議なものである。

毎週水曜日は道路の真ん中で市場が開かれており、季節柄クリスマスツリーも売られていた。

 

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結論から言うと現住所を証明できるものが無かったため、銀行のアカウントは作れなかった。

YMSを登録する際に送られて来た手紙を持参したがそれでは証明にならなかった。まず先に病院で診察を受けるための登録すれば、そこで住所を証明できる書類を得られるらしい。とりあえずHollyのアカウントだけ作って本日は退散。

ついでに所持していた日本円をポンドに変えてもらうと思ったが、それはポストオフィスでやってくれとの事だった。

ちなみにポストオフィスと言っても、日本の様な郵便局とは違い、どちらかと言うとちょっとしたスーパーに郵便窓口がくっついているといった具合だ。郵便の依頼だけでなく、外貨の両替やビザ関係の書類の受け取りなどもここでやる。

17万円を両替して1000ポンドと少しになった。少々レートがしょっぱい気もするが、こんなもんだろう。

本当は日本国内の銀行から直接海外に送金するのが、一番手数料がかからないらしい。

ポンドも円も割と不安定な通貨なので、換金の時期によってレートが大きく変わる。

Hollyの知り合いで、イギリスから日本に来て学校の先生をやっていた先輩がいるが、日本に来た際はポンド高円安でちょっとしたお金を持って入国したが、5年後イギリスへ帰ろうとした時にイギリスのEU離脱が決まり、ポンドの価値が下落した結果財産の価値が半分程度になってしまった人もいる。恐ろしい限りである。

 

ポストオフィスを後にした後、遅めの昼食をとるために「THE POLLY TEA ROOM」へやって来た。Holly曰く有名なお店らしい。

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二人とも「Ham,Egg and Chips」を頼んだ。ハムと卵とフライドポテトである。

ハムと聞いてハムを想像していたが、思ったより肉だった。

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食後に私はカプチーノを、Hollyは人参のケーキを注文した。イギリス人のほとんどは食後にデザートを食べるが、そもそも甘いものが得意ではないため、この文化だけには馴染めそうにない。ライスプディング?正気の沙汰ではない。何が悲しくて米を甘々のクリームに漬けて食わねばならぬのだ。

しかしまぁ、イギリスの食事は不味いともっぱらの噂だが、聞き及ぶほどには悪くないと言うのが正直な感想だ。むしろ肉類は日本のものより美味く感じる。デザートに関してはすべからく甘過ぎるので、苦手だが。

ちなみに上記の食事×2、人参のケーキ、カプチーノ、コーラ、オレンジジュースで30ポンド、日本円にして4500円だ。

高いよ!!!!!!

イギリスでは外食がとにかく高い。このお店がやや高級の店だったという事もあるが、日本の飲食業界を牽引する大衆食堂サイゼリヤであれば499円で食べそうなものに900円の値段が平気で付けられていたりする。

故に自炊は必須であるためか食材は比較的安い。肉と野菜も安いが、果物は驚くべき安さで売られている。

料理など久しくしていなかったが、これもまた避けては通れぬ道であろう。

先日はオムレツなる料理に挑戦して見たが、ひどく不出来なものに仕上がった。ただ混ぜて焼くだけと思ったら大間違いである。

日本の安くて美味いものたちに郷愁を募らせ、料理の習得を決意する次第である。

Swindonへ

イギリスにやってきてからあっという間の一週間が過ぎた。

こちらに来てから毎朝1時間半程度の犬の散歩をしている為か、体調もすこぶる良い。

Hollyはめんどくさがって散歩に来ない為、だいたいは義母とご近所の方々に随行させていただいている。

そんな今日もボーダーテリアのふわふわとした尻を眺めながら、ぬかるみを踏みに足を取られていると、不意に義母がご近所さん達に向かってこんな事を言った。

「そうそう、今日はSwindonに行くのよ」

コリーとウィペットの飼い主達はそれぞれ顔を見合わせるなり、両手を上げて「Oh no!」と大笑いした。リアクションが英国人である。

帰りがけにあったゴールデンレトリバーの飼い主も、お隣に住む自動車の修理工も判を押したかのように全く同じ反応を示した。いつか私もナチュラルにそんなリアクションを取りたいものだ。

 

Swindon。

かねてより聞いた話をまとめると、そこには「チャブス」と呼ばれる類の人間が多数生息しており、彼らは定職に付かずドラッグの売買や違法な売春を生業とし、暴力と犯罪を盾に街を牛耳っているのだそうな。

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名もなき修羅が出て来た時、これだけの強さで雑魚扱いなのかと次元の違いを見せつけられたが、以降の修羅は普通にモヒカンレベルだった事にがっかりしたのはいい思い出。あの時ファルコに倒されていなかったら、きっとあいつは出世をしただろうに。

 

私は今回YMSというビザを以って渡英を果たした訳だが、最終的な手続きの完了として入国から10日以内に最寄りのPost Offeceへ出頭してバイオメトリクス在留許可証を受け取らなければならない。

その最寄りのPost Offeceこそが件のSwindon市内にあるのだ。

避けては通れぬ試練である。

車に揺られて30分、ほどなくして修羅の国へとたどり着いた。

いかにも治安の悪そうな薄暗い立体駐車場へ入り上階を目指し進んで行くと、早速一方通行であるはずのスロープへスピードを保ったまま侵入してくる一台の車と衝突しそうになった。なるほど手痛い洗礼である。

好々爺然とした初老の運転手は、にこやかに手を挙げバックして行った。

車を停め、Post Officeを目指して街を歩いていると義母が私に「あれがチャブスよ」と耳打ちをした。

見やると痩身の若者数名が黒ずくめの格好で、タバコなのか如何わしい草なのか、とにかく多量の煙を吐き出しながら道の端にたむろしていた。

肌は青白いが眼光は鋭く、一目で危険と分かる風体だ。

なるほど今までの平和な日本とは身近に存在する危険のレヴェルが違うのだと襟元を正し、背負っていたリュックサックをお腹に抱え、その上からダウンコートを着る事で完全防備の姿勢を見せた。

そうした警戒が功を奏し、無事にPost Officeへ到着し、Hollyのガイドのおかげで目的のものをすんなり取得できた。

その後にHollyとしばし別行動をとり、義母と共に明日に迫ったHollyの誕生日プレゼントを探しに行った。3軒隣のゲームショップへ入り、マリオカート8を購入。前回のvodafoneショップから気になっていたが、この国は恐ろしく客と店員が仲良く喋るし、誰がより面白い冗談を言えるか競い合ってるかの様にも見える。

さらに向かいの洋服店に入り、義母が部屋着様のガウンを探したが、どれも品質がチープなものばかりで目ぼしい商品に出会えなかった。

Hollyの待つ靴屋へ集合し、Hollyの欲しがる靴を義母がプレゼントとして購入。

各々の目的を終え帰路へつこうとした矢先、Hollyに模型屋を見たいのではないか?と聞かれた。

正直に言えばとても見たい。なんなら事前にGoogle mapsで調べていたくらいだ。

チャブスの蔓延る極悪街道を練り歩き、五体満足で模型屋まで辿り着けるのかという懸念があったが、Hollyや義母に言わせると「ぶっちゃけ昼間はそんなに危なくないんよ」との事であった。

まぁ薄々感じてはいたのだが。

かくして、歩いて10分の模型店へとやって来た。ガンプラはあるかと探してみるも、どうやら鉄道系を中心としたお店らしい。

模型屋の主人に尋ねると、かつてはこの店にも置いていたが、ある時から販売にライセンスが必要になり、それ以降ガンプラを売れなくなってしまったそうな。

なんと酷い話だろうか。利権についてはわからぬが、必ず、かの邪智暴虐のバンダイにクレームの一つもくれてやらねばと、メロスの如く激怒した。

人々に必要なガンプラが行き渡らない以上、法を犯してでも闇ガンプラブローカーとして夜のSwindonに生きる道もある。

しかしよく考えなくとも、今は21世紀でamazonがあるし、Hollyに聞いても「イギリスではそんなに需要ないよ」との事だった。

馬鹿な考えはよして、真っ当に生きる事にする。

 

かくして、2年間英国に居座るための手続きを全て完了した。

残るは言語の壁と仕事である。

物の値段

先日、Hollyと彼女の母親と連れ立ち、近くの街のvodafoneショップへ行った。

そう、あのvodafoneである。

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日本では買収されSOFTBANKと名を変えて久しいが、そもそもはイギリスに本社を置く世界最大の多国籍携帯電話事業会社である。2006年6月における市場価値は1340億ドル。1985年1月創業。Vodafoneは現在26か国に子会社があり、33か国以上にパートナーネットワークが存在する。社名の由来はVoice Data FONE (PHONE) に由来する。

赤文字部分wikipediaコピペ。そういえばvodafoneも最初はJ-phoneだったな。

J-phone→買収されてvodafone→買収されてsoftbankという流れらしい。

イギリスでは最も人気の携帯会社であり、近所にショップもありサポートを受けやすいという事で選択した。

機種に関してはiphone 6S〜iphone Xの選択になった。自分は消極的アップル信者なので、iphone以外は選択肢になし。

iphone Xの誘惑に駆られたが、しばらくは無用の出費を抑えなければならないため、中途半端ではあるがiphone 7に決定した。

月々の支払いは38ポンド、日本円にしておよそ5700円。

これには機種代と16GBまでの通信料が含まれる。

日本では機種代を返済し終えた上で、月々9000円程度支払っていた事を考えると、破格の値段に感じる。Hollyに言わせても日本の携帯電話は高いそうな。

しかしながら逆に、日本では考えられないほどに値段の高いものもある。

その一つがガンプラだ。

イギリスでRGエクシアを買おうと思えばおよそ21ポンド、およそ3150円。しかもamazonで。

日本で購入すれば2000程度で買えるので実に1.5倍の値段になる。

RGシリーズはまだ良い方で、問題はHGの金額だ。

基本的に値段が安く、組み立ての時間も短いためノンプレッシャーで塗装や改造を楽しめるのがHGの良い点なのだが、なんとこちらではHGグリムゲルデがRGエクシアと同じく21ポンドもするのだ。

さらに墨入れ用のマーカーが500円、つや消しスプレーに関しては愛用していた商品がそもそも見つからない。良い代用品が見つかる事を願う。

日本の模型屋に掲げられた「ガンプラ全品20%OFF」の看板がこんなにありがたい物だとは気づきもしなかった。

無論、日本で作られた商品なのだから、輸入のコストを考えると当然の金額なのだが、これまでの様に買ったはいいが積みプラと化すなどと言う贅沢は控えなければならない。

出国前に日本から送った段ボールの中にRGトランザムライザーを入れといた。

船便のため到着には2、3ヶ月かかるが、差し当たりは首を長くして荷物の到着を待つしかないだろう。

 

英語が喋れねぇ

移住して一週間、週末はHollyの昔の友人達とのパーティが開かれた。

Hollyの妹が随分前から企画していたそうで、柔術クラブや大学時代の友人、仲のいい親戚達の集まるサプライズパーティだった。

至極当然の話なのだが、使用される言語は英語、ネイティヴのスピードで、さらには昔のエピソードを中心に話が進むため、ほとんど内容を理解しないままにニコニコするだけで時間が進んで行った。

英語学習の時間を増やさねばと思いながら、ついどうぶつの森に手が伸びてしまう自分を誰か叱ってやって欲しい。全くもって先が思いやられる。

英語を学ぶ上で難しく感じるというか、混乱の元になっているのが、日本で使われている英語の誤用、もしくは独特に変換された発音であろうか。

例えば「just 50g」というと、日本では「ちょうど50g」という意味で使われているが、英語圏では「たった50g」という意味になる。

また発音に関して、これはドイツの首相であるが「アンゲラ・メルケル」を発音するとむしろ近いのは「アンジェラ・マークェル」であり、この一例を発端にし、私が妙な日本語発音をすると、Hollyはしたり顔で「メルケル!」というのがお決まりの流れになっている。

まぁ、何はともあれ、勉強あるのみなのである。

週末、パブにて

週末はHollyの通っていた柔術クラブの友達と近所のパブ「Blue boar」へ行った。

そのまま青い猪の看板がとてもキュート。足元に置かれたイギリス国旗のメッセージ性はわからんが。

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注文したビールは「IPA」、1パイントのグラスになみなみと注がれ、価格は3ポンド、450円くらいだろうか。

イギリスのビールは炭酸が入っていないものが多く、グラスに注ぐ際も泡を立てないようにしている。泡を多く入れる店はケチに思われるらしい。

1パイントは少々量が多すぎ、終盤になるとぬるくなってしまうため少々苦手である。

次回はからハーフパイントにする。

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暖炉の近くの席に座れたため、ぬくぬくと過ごせた。

ちなみにこの暖炉は厳密には暖炉ではなく、ウッドバーナーと呼ばれるものらしい。

暖炉は扉を閉めず部屋の空気と繋がっているが、ウッドバーナーは部屋からは完全に遮断され、外の空気とのみ繋がっているそうな。

Hollyの両親の家にもほとんど同じ構造のものがある。

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食事も注文できるようだが、ほとんどの客は飲み物の注文のみで、つまむものがあっても袋に入ったスナック菓子などが多かった。時間帯の問題もあったのだろうが。

ちなみにイギリスにはパブでもスーパーでも基本的にトイレにコンドームの自販機が置いてある。

お酒を飲みながら、思ったよりもいい感じになった時にすぐさまコンドームの調達ができるのは素晴らしいシステムだと思う。

この、「コンドームを手にいれる事が非常に容易という環境」これ自体が非常に意味を持っており、わざわざ準備していた、もしくは常に持ち歩いていると思われない所が良い。紳士の国はこうして作られているのであろう。

最初に見たときは美味しそうなキャンディだと思ってまじまじと見てしまったのは恥ずかしい思い出。

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