斯くも詮なき日常に

イギリスに移住した30歳男のブログ

町内会のお祭り

オルドボーン町内会の主催するお祭りがあると聞いて、Hollyと義父母と行って来た。

メインの会場となる鍛冶屋の前に着くと、人だかりの中心で町の人々がクリスマスキャロルを歌っていた。それぞれの歌がキリストの誕生までの物語を歌っているという。

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チャリティとしてホットワインやジンジャーブレッドなども置いており、お気持ち程度の小銭を渡せば、小腹を満たすとともに、ほろ酔い気分でお祭りを楽しめる。

初めてホットワインなるものを飲んだが、熱燗に似ていてとても美味しい。

どうでも良いが、どの露店も決まって店先が暗かった。

明かりは蝋燭やLEDの電飾のみである。

Hollyに聞くと白人はアジア人に比べて夜目が効くからではないかとの事であった。

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鍛冶屋の裏側へ廻るとハンドベルの演奏をしていた。

紳士淑女の皆様はクリスマス柄のセーターで洒落込んでおり、私も今シーズン用に1着買おうと決めた。

サンタの帽子には電飾で「HO!HO!HO!」と刻まれている。

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ハンドベルの演奏が終わると、今度は鍛冶屋の建物の中でバンドの演奏が始まった。

「皆さんすみません、こんな格好をしていますが、実は私たちはアメリカ人ではありません!」の掛け声と共に始まった曲はまさかの「カントリーロード」だった。ギリギリの人種いじりである。今までのクリスマスムードはどこへ行った。

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しかし、楽しければそれでいいのだ。会場の人々は手拍子と共に大合唱を始めた。

英国人は一人で歌うのは恥ずかしいが、皆で歌うのは楽しくて仕方がないという。

 

あっという間に時は流れ、お開きの時間となった。

クリスマスソングは最後の一曲だけであった。

観客は三々五々に家路を辿り、露店は各々店じまいを始めた。

祭りの後の寂しさは、万国共通である。