斯くも詮なき日常に

イギリスに移住した30歳男のブログ

おぉ、ジーザス!

先週の金曜日、英会話教室にてさらに進んだ英語を教えてくれる教室があると聞きき、今日再びLambournへと行ってきた。

二時からの授業と聞いていたが、実際には一時から三時までの授業だったらしく、今日は申込書の作成と簡単なテストだけを受けて終わった。

申込書を渡されるも、記入例をそのままコピーすればよいと言われるも、達筆なる筆記体で書かれていたために、苦戦を強いられた。渡英する前は、英語圏の人間は筆記体を使わない、などという話を聞いた事があったが、大嘘である。こちらでは頻繁に目にする。

Lambournは競走馬を育ている土地であり、外国からやってきた騎手の奥様方にに英語を教える必要があるため、このような教室が開かれているそうだ。私の他にインド、イタリア、フランス、中国からの生徒が参加していた。

本格的な参加は次回からとし、帰りに図書館へ立ち寄った。

今朝、義母と犬の散歩中、クリスマスについてあれやこれやと話をしていたが、本を読むのが一番分かりやすいという事で、連れてきて貰ったのだ。

そもそも子供の頃から慣れ親しんでいるはずのクリスマスだが、正直キリストとかいう偉い人の誕生日であるという事しか知らない。

クリスチャン系の幼稚園に通っていたため、クリスマスの劇で羊飼いの役をやった事があるが、物語においてどのような役割を果たしたのかも、そもそも当時から理解していなかった。

そこで今回この本を借りた。

f:id:johanson5:20171205025922j:plain

「クリスマスの話」これほど分かりやすいタイトルがあるだろうか。

子供用の本であるため、難しい単語もなく、自力でもなんとか読めるレベルだ。

簡単にあらすじを記す。ネタバレ注意である。

 

 

マリアの前に天使ガブリエルが現れ、いくつかのお告げをした後、マリアは処女懐胎を果たす。マリアと旦那は大喜び。

人口調査のために全国民がベツレヘムに集められる。

身重のマリアと旦那もベツレヘムへ行くが、宿屋がいっぱいで馬小屋しか借りられない。

時を同じくして、東の遠方に住む3人の賢者が空に輝く星を目撃、すべての人間の頂点に君臨する赤ん坊が生まれるお告げとして、星を追いかけ旅立つことに。

同じ頃、高地に住む羊飼いたちの頭上では天使が出現。神の子の誕生を知らせ、ベツレヘムへ向かうよう指示を出す。

ベツレヘムの馬小屋にて、ジーザスが誕生する。干し草でベッドを作る。

羊飼いが到着し、ジーザスの前に跪く。贈り物として、子羊を差し出す。

その後三人の賢者も到着、贈り物として金と、フランキンセンス(スパイス)、マー(スパイス)を渡す。

馬小屋の動物達もジーザスの前にひれ伏す。

小屋の外では天使が神に対する感謝とジーザスへの歓迎の意味を込め、祝福のラッパを吹き鳴らした。

 

自らの浅学を晒すようではあるが、読み進めているうちにSUN値を大きく削がれた気がする。なんというか、この話は名状しがたい。

東の賢者と羊飼いがの贈り物が、クリスマスプレゼントの由来となるらしい。

誕生したジーザスが後に石をパンに変えたり、水をワインに変えたり、磔にされて死んだ後復活したりと波乱万丈な人生を送る。さしずめ、このクリスマス話は「ジーザス オリジン」と言ったところだろうか。是非とも劇場版三部作でまとめて欲しいところだ。

正直な話、八百万の神が仲良く暮らす大和の国に育った私には、唯一神と言った絶対の存在とは理解しがたい話である。

紀元前、とある王国の王子がこの世のあらゆる苦しみは欲望から生まれると考え、壮絶な苦行に耐えすべての欲望に打ち勝ち、涅槃の末に仏陀となった。というのが釈迦の教えた仏教の成り立ちであるが、こちらは非常に理解しやすい。

おそらくこのクリスマスの話には、必然性と教訓が含まれていない為であろうと考える。

何故羊飼いなのか、東の三賢者とはだれか、そもそもこの宗教における「神」とは何なのだろうか。軽く調べてみたものの、宗派によって諸説あるらしく、一筋縄ではいかなさそうだ。

いつかキリシタンの方にこの辺りの話を聞いてみたいものだ。